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少し前の日経新聞に以下の記事が掲載されていました。
地銀、不動産融資「積極的に」ゼロ 本紙調査
『日経新聞』2018年11月15日付
不動産投資ローンの融資を「積極的」に行う地銀はゼロ
日経新聞の調査は、全地銀105行を対象に2018年10月に実施。
スルガ銀行・群馬銀行・島根銀行・香川銀行・沖縄銀行の5行を除く100行から回答を得ています。
不動産投資ローンへのスタンスは、次の通りです。
- 不動産投資ローンに関して積極的に融資を伸ばす地銀はゼロ
- 不動産投資ローンの融資の審査も厳しくする銀行が4割強(担保価値を保守的に評価するなど)
しかし、一方でアパートローンの残高は全体の65%を地銀が占めている結果も出ています。
アパート融資の残高(2018年9月末)は前年同月比1.3%増の22兆9388億円で約65%を地銀が占める。
地銀にとって節税対策を探す土地所有者や副収入を得たい会社員らを対象にしたアパート融資は数少ない成長分野。
今回の調査でも81%の地銀が、残高が1年前より増えている
『日経新聞』2018年11月15日付
調査内容より
■融資姿勢について
- 「案件次第」:66%
- 「慎重に進める」:34%
- 「積極的に伸ばす」:0%
■融資審査について
- 「厳しくしている」「厳しくする方向で検討」:計42%
やはり、2018年1月に露呈したシェアハウス「かぼちゃの馬車」事件をきっかけに、2018年4月に発覚した「スルガ銀行不正融資」の影響が強く出ています。
不動産投資ローンの個人への融資積極拡大の背景
金融機関が不動産投資ローンなどの個人への融資を拡大した背景には長引く低金利の影響が大です。
バブル崩壊後の経済対策としての「ゼロ金利政策」、2016年2月以降の「マイナス金利政策」により、各金融機関特に地方銀行の業績が厳しくなり、個人への融資拡大策を立て、個人への不動産投資ローンやカードローンなどが増えました。
金融機関は、マイナス金利の状況では個人へ積極的に融資することで、少しでも赤字を埋める役割を果たしていたのが「不動産投資ローン」「アパートローン」の融資拡大だったのです。
2000年頃からの流れとなった「サラリーマン大家」ブームが、不動産投資ローンの融資拡大により、さらに広がりました。
不動産投資ローンの融資基準が引き下げられたことにより、トラブルも発生し、金融庁も目を光らせる結果に。
2017年には不動産投資ローンの審査基準を厳しくする銀行も出てきていた中で、2018年の「かぼちゃの馬車」「スルガ銀行」ショック。
不動産投資ローンへの融資が一気に厳しくなる結果となりました。
今後の地銀(地方銀行)の行方
日経新聞の今回の調査により、次のコメントもあります。
大手銀行は1~2年前からアパート融資への慎重姿勢を強めており、日銀によると、銀行全体の7~9月期の新規融資は前年同期比14%減の7344億円と、7四半期連続で前年実績を下回った。地銀も慎重になれば、市場の減速基調は一段と鮮明になる。
ただ銀行が過度に融資を抑えると不動産市場に悪影響がでかねない。アパート融資の現状は金融庁も調査中だが、融資そのものを問題視しているわけではなく、適切に審査・管理する態勢があるかを点検する。
私は、2017年11月にあるレポートを書きました。
それは次のタイトルでした。
「不動産投資家の味方 地銀最強!「スルガ銀行」の圧倒的収益力」
全国の地銀の収益力ランキングでスルガ銀行が2位以下の地銀の収益力から比べるとダントツだったからです。
東京への一極集中や、関西圏・名古屋圏・福岡・札幌など大都市周辺以外は人口が減少していることもあり、地銀の収益力は取り沙汰されている中、「不動産投資ローン」にある意味専門特化したようなスルガ銀行の一人勝ちに見えた状況でした。
まさか、1年経ってこのような状況になるとは——。
しかし、予測していた専門家も多かったようですね。
不動産業界内でもスルガ銀行の「積極的過ぎる」融資姿勢に危惧している声もありました。
後からどれだけ言っても無駄だとは思います。
一方で、不動産投資ローンへの融資を行うスルガ銀行への健闘に期待を持っていた向きがあったことも事実です。
今回の日経新聞の記事を読み、上記レポートの中でも触れた、2018年8月に公表されたIMF(国際通貨基金)の記事を振り返って読んでいます。
IMF(国際通貨基金)が予測する20年間で一部の地銀の預貸率は40%低下する可能性
2017年8月にIMF(国際通貨基金)が、日本の金融システムに関するブログ記事で、日本の地銀に警鐘を鳴らすネガティブな記事を公表しました。
タイトルは異なるのですが、主旨として次の内容がありました。
- 「20年間で一部の地銀の預貸率は40%低下する可能性がある」
「かぼちゃの馬車」事件や「スルガ銀行」事件が発生する前の予測です。
IMF(国際通貨基金)のレポートは、不動産投資ローンに関してのみではなく、日本の少子高齢化も含む全体的な問題を指摘しています。
しかし、今回の日経新聞の記事が指摘している以下の文言と重なります。
地銀は低金利や人口減少で事業環境が厳しい。今後、収益源探しが一段と重要な課題になり、再編を模索する動きが出てくる可能性もある。
日経新聞は、IMF(国際通貨基金)のレポートに関して次の記事でも、地銀の厳しい状況をIMF(国際通貨基金)の警鐘として報道していました。
日本の地銀 IMFが警鐘 「預貸率、20年間で40%低下も」
『日経新聞』2017年8月30日付
不動産投資ローンの融資を通常通り行う銀行も
不動産投資を行う身としては、不動産投資ローンの冷え込みは好ましくない状況ですが、周囲の状況から総合すると、頭金を用意できる・高属性の方・金融資産を保有する方に対しては融資も良好のようです。
日銀の金融政策修正、長期金利の上昇を事実上容認した影響で、住宅ローンの金利が上昇しています。
今後、不動産投資ローンの金利上昇も取り沙汰されている中で、金利上昇の影響は避けては通れません。
しかし、不動産投資ローンの融資がまったくなくなったわけではありません。
私の周囲でも、以前と変わらず不動産投資ローンの融資を受けている人もいます。
上記のような方は、不動産投資ローンへの融資は問題なく行われています。
また、ここまで記載したような不動産投資ローンの審査が厳しくなっている状況の中、オリックス銀行の45年不動産投資ローンへの期待度が高いという情報もあり、過去にも記事を書きました。
まとめ
「かぼちゃの馬車」事件を発端とした「スルガ銀行の不正融資」の発覚で、不動産投資ローンへの融資が厳しくなっています。
2016年2月以降のマイナス金利の影響で不動産投資ローンの融資が積極的となり、不動産投資ブームを後押ししました。
その結果、不動産投資初心者などの不動産投資失敗事例もでており、金融庁も2017年に入ると不動産投資ローン・アパートローンの引き締めに入っていました。
そこに来て、「かぼちゃの馬車」事件を発端とした「スルガ銀行の不正融資」の発覚により、一気に規制へと進んでいます。
長引くマイナス金利は、金融機関の経営にも影響し、金融庁も事実上の日銀金融緩和政策修正を示し、今後の金利上昇は避けられない状況です。
そんな中ですので、不動産投資ローンの金利やローン返済に関しては、興味が高くなります。
不動産事業の収支に関わってきますので、しっかりと理解して、不動産投資ローンを組む際に、判断材料としましょう。
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