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中国人の不動産爆買い、そして2020年の東京オリンピック前に売り抜けるなどの情報が飛び交っております。
バブル的な不動産投資ではなく、長い目でみて、海外投資家にとっての日本の不動産市場に対する投資価値をみてみます。
海外投資家にとって、日本の不動産市場は魅力的なのでしょうか?
国土交通省は、「海外投資家アンケート調査」を実施しています。
海外の機関投資家の日本の不動産への投資に関しての意識調査を、平成25年度につぎ、「平成28年度海外投資家アンケート調査」として実施しています。
日本の不動産市場に対する海外投資家の意識を解説します。
海外投資家の意識から読み解く|東京の不動産市場規模は評価が高い!
投資地域の選択に際して重視する項目と各地域に対する評価比較(DI)
(出典:「平成28年度海外投資家アンケート調査」国土交通省)
海外投資家が投資地域の選定において重視する項目の中で、日本の評価が高い項目はつぎのとおりです。
- 「不動産市場の規模」
- 「不動産市場の流動性」
一方で、海外投資家による重要度が高いものの日本の評価が低くなっている項目は次の通りです。
- 「不動産市場における平均的な利回り」
- 「不動産投資関連情報の充実度」
- 「不動産投資関連情報の入手容易性(透明性)」
- 「不動産市場の成長性」
特に、「不動産投資関連情報の入手容易性(透明性)」の評価が低くなっています。
日本において、不動産取引時に利用する主なシステムは、不動産会社が利用する業者間流通システムのレインズ<Real Estate Information Network System(不動産流通標準情報システムの略称>です。
レインズは、クローズな環境で、一般には公開されていません。
一部、売主が登録されているか確認するためには閲覧することができますが、限定的なものです。
一方、アメリカにおいては、「MLS(Multiple Listing Service))」と呼ばれる不動産データベースが存在します。不動産会社以外にもデータベースを閲覧するができます。
一般に公開されているのです。
項目・情報量の多さやデータ登録や更新のリアルタイム性は、レインズよりも優れてします。
そのため、取引の透明性も図ることができます。
そういった海外のシステムに慣れている海外投資家にとって、日本のクローズな環境の不動産業界は、透明性が低いと考えてしまうのも、頷けます。
海外投資家の意識から読み解く|世界が認める「東京」の不動産市場
不動産投資の適格エリアにおいて、「東京」は全回答者からの評価が高いです。
次に、「大阪」「名古屋」ですが、日本で考えられているより期待値が低いのが残念ですね。
(出典:「平成28年度海外投資家アンケート調査」国土交通省)
逆にいうと、まだ海外の機関投資家に発掘されていない東京以外の都市部は、条件があえば、投資対象としてはよいということになります。
首都圏在住の場合は、遠隔地への投資は信頼できる地元不動産会社や管理会社などのよいパートナーと巡り合うこともチャンスのひとつです。
どこにおいてもいえることですが、パートナー選びは大切ですね。
日本の不動産投資における目標利回り
拠出金の目標運用利回りは「3~5%未満(66.7%)」が突出しています。
世界の機関投資家の「目標利回り」が「3~5%未満」です。
それ位が妥当というか、世界でも通用する数字だと認識したほうがよいでしょう。
「3~5%未満」の範囲より低かったり、高かったりすると安定的な投資に向かないという可能性も!?
(出典:「平成28年度海外投資家アンケート調査」国土交通省)
日本に期待! 「3年後の投資額」は日本がトップ
「現在の投資額と3年後の投資額の比較」の項目では「増加」「やや増加」をあわせると、日本がトップです。
- 日本
- 日本をのぞくアジア
「増加」だけに限定するとオセアニアですが、「増加」「やや増加」を加えると、アジアへの期待が高いことがうかがえます。
まとめ
日本国内においては、不動産価格が今後下落するのではなどいう予測もでておりますが、世界の機関投資家の視点からは、日本は今後も安定的な利回りを期待できる投資先とみられているということです!
日本の不動産は強いのです!!
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